私の悪い癖。
「みっともないけど 全てが愛しいよ」
愛しい人に教えてもらった曲をリピートで聴いているうちに
なんだか、勘違いでも一つになれる気がするのは
私の昔からの悪い癖だ。
「ふと夕暮れに孤独が爆発する」
イヤホンで耳に流し込んだメロディと、私しか見えていないだろうこの景色を、美しすぎるこの景色を、
どうしたら君にも見せてあげられるのかをずっと考えてる。
瞳に映すものすべてが、一緒がいい。と欲してしまうのは、
私の昔からの悪い癖だ。
「甘酸っぱいキャンディーが僕の胸ポケットにあるんだ」
いつか、言ったことがあった。
〝私達はたぶん結ばれない運命なんだよ〟
その人は、それを否定をしなかったくせに
何年も私の前に立ちはだかっては、
ある日〝やっぱり〟に続く言葉を吐いた。
私は、何年も待ちぼうけていたその日に
運命は逆らえるのかもしれない。と、初めて神様にお辞儀した。
どうしようもなく、みっともない2人だとしても、信じすぎてしまうのは、
私の昔からの悪い癖だ。
何年か経って気付いた胸ポケットのキャンディーはたった1つしかなくて
ずっと気付かないふりしていた胸ポケットのキャンディーは
いつか君と食べようと思って残していたんだ。と。
「君が食べておくれ」
この曲を私に教えてくれた瞬間に、私の中では彼の曲に変わる。
どんな事を想いながらこの曲を耳に流し込んでいたのだろう。とか、どんな風景を眺めて、この曲が好き。だと思ったんだろう。とか
そんなことを考えて、痛いくらい乙女になる私を必死に抑え込んでしまう。
これは、
きっとこれからもずっと、私の悪い癖だろうな。
今回の一曲
Mr.Children「CANDY」