れしをそう。

嘘。そう全部、嘘。Twitter:@nisemonoko

血が繋がった人のはなし。篇

書きたいこと多分いっぱいあったはず

なので今日は、血の繋がった話をしよう。

 

弟+♀

先日、弟と♀が家にご飯を食べにきた。

巻き寿司を食べて、オリンピックを見るという何ともアットホームすぎてつまんない時間を過ごした。

 

そんな事より、♀は私を以前から知っていたらしく、今でもネット上で私を時たま見て、弟と噂話をしているらしい。

「こないだのアレ笑いました」と、彼女は私に言ったけれど、何だか少し照れくさかった。

 

ネットの私と、リアルの私は少し違うはずだし、「あれ?違う?」ってなられるのが嫌で

私が私自身でネットの私に寄せにいってたのが、何よりも情けなかった。

 

別に違うくてもいいはずなのに、なんか念願の高級車を買った人が無駄に遠回りして帰るみたいな感じだった。私は免許なんて無いからよくわからないけど、多分そんな感じだった。

 

少しだけ、ほんの少しだけだけど

もうあれからこんなに時間が経っていたんだな。と、時の流れを感じた。

大人なんだなぁ

と、ほんとにほんの少しだけ思った。

 

このまま結婚してそれぞれの家族を作って、死んでいく。

私の家族が他の家族を作るんだなぁ。って

不思議だけど、そうやって御先祖さまもやってきたんだなぁ。って思った。

 

そしたらなんか嬉しくなってきて、私はお姉ちゃんをするのを辞めていた。

お姉ちゃんらしくないお姉ちゃんが、お姉ちゃんをしようとしても無駄ったから、ネットの人である事を選んだ。

 

気持ち少しテンションは高め、気休めの背伸び、いつもより意気込む発声、口角はできるだけ上に。

 

家族

ある日、お風呂に入ってる時にフとまた無駄な思考が作動した。

 

「血の繋がりもない人と家族になろうとしてるのは、血の繋がりもない人に図々しく家族にしてもらいたいからなのか、私が自己満足的に家族にしたいからなのか」

 

なんかよくわからないけど、それが急に烏滸がましく感じて、なんかとても気持ち悪くなった。

 

「家族を大切にする人がタイプです」

 

結局私がいくら血の繋がりの無い人と、一生懸命家族なろうと、姓を継いでも、血の繋がりのある家族には負けるのだ。

 

私が私の家族を一番に大切に思うように

共に生きたいと思った誰かの家族ランキング1位には絶対になれないんだ。

 

例え、その1位を貰えたとしても

「そんなランキングくれてくれるな」とも思うし、「お前は、本当の家族を1番に愛してろよ」とも思ったから、別にワガママを言いたい訳でもなかった。

 

ただ、どれだけ長い時間一緒に暮らしても、どれだけ沢山の話をして絆深めあっても、

ふたりの遺伝子を継いだ子供に手分けして愛を注いでも、何度も何度も一緒に美味しいご飯を目の前で食べても、最後には一緒に死ねたとしても、

 

血は繋がらないんだ。

 

って思ったら、なんだかとても寂しくなった。

 

だからと言って別に血を繋げたい訳じゃないし、血が繋がっていないからって家族になれない訳じゃないってずっと思い込んでるけど

 

結局1位にはなれないんだ。

 

って思ったら、なんか私も大切な家族を1番に愛していよう。って思った。

 

血の繋がりランキング1位は無理だけど、嫁ランキングだけは1位になろう。って思った。

 

一緒に死にたいランキング1位になろう。って思った。

 

家族ってすごく難しい。って思った。

 

そして、カラオケで「家族になろうよ」をなんの感情も乗せずに歌う人とは同じ釜の飯は絶対に食べないでおこう。と、思ったのだった。

 

同窓会

「女の人?」

「違うよ、男性」

父は、中学校時代の同窓会に誘われ気分は浮かれモードだった。

 

母は、「楽しんでおいで」と言葉にしたけれど

その後ずっと、色んな質問を父に投げていた。

 

「あの時のあの子は?」

「知らんわ」

「ハメ外すなや?」

「当たり前やろ、外すかいな」

「みんなおばさんなってるやろな」

「怖いよなあ?」

「あっ!これだけ!ひとつお願いがある!」

「なに?変なことゆうなよ?」

「絶対写真撮ってきてな!すごい見たい気持ちやから」

「なんやねん」

「絶対おばさんなってるから、すごい見たい気持ち」

「さっきから気持ちってなんやねん」

 

その後、二人はずっと笑ってた。

 

同窓会は、沢山歳をとったら、こんなに楽しそうに送り出すことができるんだ。ってことと

 

いつまでも、「女の子?」って1回は聞いちゃうんだな。ってこと

 

それと

 

こんな二人になりたいな。ってことだった。

 

父の同窓会が私に教えてくれたことは、一切無いようで、沢山あった。ということ。

 

そして私は大切なものだけ残さなくちゃ。と、いうことだった。