れしをそう。

嘘。そう全部、嘘。Twitter:@nisemonoko

明日の明日に、殺されて。

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新しく、ここ「れしをそう」のロゴを新調することにしたので、どうか早く慣れてください。

 

まあ、新調するにあたって

“気持ちを新しく!”なんて綺麗なきっかけとかは無く、

「飽きそう」だったから「新鮮さ」になればいいと思ったからです。

 

特に何も言うことはありません。

 

新鮮さ

私は昔から、新しいもの、そして新しい環境が大好きだった。

 

例えばそれは、

新しい席

席替えをした次の日からの1週間。

新しい学年

新学期初日のクラス発表、慣れない教室、慣れない担任、新しい教科書、新しいクラスメイト。

新しい服、靴、鞄

言うまでもなく、新品のにおいを漂わせて歩く1日。

新しい職場

慣れない業務内容、オドオド、知らない人、知らない場所、知らないマニュアル、ルール。

新しい家

それは新居じゃなくてもいい。

新しい生活が始まるドキドキが好き。

ワクワクする部屋の配置に、新鮮な間取り。

新しい恋人

これから知ってもらえる緊張感と、これから知る事が出来る、許認を得た新しい関係。

相手の癖、仕草、家、生活リズム。

 

まあ、たぶんもっとあるのだけど、

とりあえず私は「新しいって良いよね」と何度も口にして生きてきたような人間だ。

留まれない人間だった。

 

「知らない環境って怖くない?」

「新しい環境って慣れるまで辛くない?」

「また1からって思ったら萎えるよね」

 

なのに、私以外の人は決まって、環境の変化を恐れていた。

 

“新しい=新鮮さ”ではない。と、傲慢に“安定”の素晴らしさを何度も知らせてくれるのだ。

 

「ほんと他人って、恩着せがましい」

 

3月

2018.3.1

私は何故か、私に纏うすべてに飽きそうになっていた。

 

食べること。寝ること。仕事をすること。文字を書くこと。読むこと。誰かを愛すること。守ること。恐れること。頑張ること。休むこと。

 

そして、瞬きをして、息をしながら生きること。に、飽きてしまいそうになっていた。

 

「なんか、足りないなぁ」「なんか、もっと、こう」

 

と言って、さっきから暴れ回ることを繰り返している私の中の私に、

 

「わたしがすごく怖いこと覚えてる?思い出せる?」と、問いかけてみた。

 

これが精一杯の予防線。

 

すると、ついさっきまで辺りのモノを乱雑にミックスさせていたはずの私の中の私の手が、一瞬止まった。

 

だけど、さっきよりも勢いを増した私の中の私は

 

「そんなのどうでもいい、飽きた。怖いとかもうどうでもいいから、なんか新鮮さが欲しい!そうじゃないと壊れる!」と、大声で叫んでた。

 

「きっとあの人もそうなのかな?」

 

「きっとそうだよ。

きっと君にだって、みんな飽きてるはずだよ」

 

「でもだからって、どうしたらいいのかなんてわからないし」

 

私の中の私は、きっと私自身を狂わす悪魔だと思う。こいつは、いつだってそうだった。

 

しかし、私が私を邪魔してくるものをどんなに憎んだとて、

私の中の私は、私自身の本質であり、本心だ。

 

私の甘えを具現化させた、私だ。

 

今だって、彼女が勢いよく投げてくる“無責任”も私のもの。

 

つまり、私自身に怯え、私自身に苦しめられているだけの話だった。つまらない。

 

ここ数年ずっと、私の中の私と、こうやって対話しながら、上手にやってきたつもりだった。

 

何かあれば私の中の私は、悪魔のようにかき乱してくるけど、私は上手に飼い慣らしている。と、思い込めていたはずだった。

 

「私だって、もう飽きたよ」

誰にも聞こえないくらいの小さな声は、柔らかくもないマットレスに沈んでいった。

 

そして、息を3回、瞬きを7回、目を閉じて開ける。

 

汚くなったシーツを剥ぎ取り、布団を干し、新しい鞄を背負って家を出た。

 

徐ろに、私は風の強い世界を切り裂きながら走った。

 

走って、走って、私の中の私が消えてくれるのをひたすら待った。

 

新鮮さに変わる何かが、どこかに落ちてないか。

新しいもの、新しい道、新しい何か。

 

私を落ち着かす、新しい欲望、とりあえず。

 

ラストオーダーのお時間ですが

「大丈夫です」

 

これまで1度も入ったことの無かったカフェに入ってから、もう3時間が経ってる。

 

何かをする事も無く、何かを考えることもしていなかったはずなのに、

時間は無情、明日と私を繋ごうと、必死だ。

 

「ラストオーダーのお時間ですが、なにかご注文はございませんか?」

 

と、汚れてるエプロンの女性が、私の暗黙を突き破ってくれた。

 

「新鮮さをください」

と、答えたい気持ちをグッとこらえ

大丈夫じゃないはずなのに「大丈夫です」と答えた。

 

その後、我に返り時計に目をやるが、時間が認識できなくなるほど脳みそは、馬鹿になっていた。

馬鹿になってたのは、感情の方だったのかもしれないけど。

 

ただ1つ解ったのは、

明日と私を繋ぐ棒、毎日を刻む棒、残酷な数字。と、いう事だけだった。

 

隣の人が「いかなきゃ」と、席を経つ。

 

何故かそれが私の耳には「生きなきゃ」と変換され、心無くかき乱してくれた。

 

滲み出す視界を必死に隠してしまおうと、顔を下に向け目を閉じてみた。

 

飲んでいたコーヒーは、氷が溶けて色を失いそうになってた。

涙は流れなかった。

ここで終わらせるのは、違う気がしてきた。

 

「わたし、まだ負けたくない」

 

最後の最後の最後には

早く明日なんか終わればいい。

 

そして明日が、その次の明日を連れてきて、いつかを終わせてくれるのなら、もっといいのに。

 

自分の力で、自分の足で、自分に優しくすればいい。

迷うなら、やればいい。

壊したいなら、壊せばいい。

 

私だってもう限界だ。もう耐えられない。

 

だけど、

まだ残ってるんだ。

私には、やりたいことが山ほど残ってたんだ。

 

だからまだやらして。

まだ見させて、まだ耐えさせて。

 

私がぐっと堪えられた映像に、誰かの笑顔は、変わらずあったんだ。

すごくホッとしたんだ。わたし。

 

君がなんと言おうが、

明日の新鮮さに私は行くよ。

じゃあね。

 

捕食を何として。篇

「なんでお昼1人で食べてるんですか?」

「お昼とかどうしてみんな一緒に食べないの?」

 

本日、私に投げかけられたこの“お昼ご飯問題”で、私は、今日を25%くらいかき乱されたのだった。

 

お昼ご飯

なんでかといった理由とかは全然解らないけれど、私は人前でご飯を食べるのが大嫌いだ。

 

例えば、心を許していない人が目の前で、食べてる私をずっとガン見するシーンがあるとすれば

私は怒り狂うか、ストレスを溜め込んで泣き出すかのどちらかだと思う。

 

まあこれまでの人生、目の前に座った人間が食べてる私をガン見するなんてシーンは未だかつて無いので、

まだ怒り狂いながら泣き出した事は1度もない。有難いことに、感情的になった事も1度もない。

 

まあ、でも、

それくらい食べてる所を誰かに見られるのが死ぬほど嫌なので、ご飯は気を許した人間とじゃないと行きたくない。そう、私は結構めんどくさい人間だ。

 

「それくらい繊細な人間なのだね」と笑ってくれるのならまだマシだけど、

こんな“どうしようもなさ”をさらけ出す事で引かれてしまう事は、目に見えてるので、

できるだけ誰にも言わないように過ごしてきた。

 

私の食べ方がもしもヤギみたいなクセのある食べ方だったとしても、

魔物が人間を喰らう時みたいな邪悪な食べ方だったとしても、

とりあえずどんな食べ方だったとしても、

 

「この人は許してくれる」「すべてを受け止めてくれる」

という確信ができない限り、私が捕食する姿は本当に誰にも見られたくない。

 

だからできるだけ、避けて通ってきたつもりだった。

 

私のお昼ご飯は、

みんなが食べている所とは別の部屋で1人で食べるのが日課になっていて、それが唯一許される、許されないと困るワガママな逃避だった。どうしても譲れないものだった。

 

だけど今日、それは一気に崩れてしまったのだ。

 

部屋から出てくる私を目撃した先輩は、可哀想な人を見るような目をして、私を目一杯哀れんでくれた。

 

「違うんです。これが私の幸せなんです」

なんて言えたなら良かったのだけど、そんな勇気が私にあるわけなくて

何故か「ごめんなさい」と咄嗟に謝ってしまっていた。

 

何に謝ったのか解らなくて、きっと先輩は戸惑っただろう。

 

だけど、私は「今度から一緒に食べようね」のセリフが飛んでくるかもしれない事を、それはそれは酷く怯えていた。

 

そんな恐怖をスっと交わしたつもりで1日を終えようとした時、

面談しよう。というメッセージが上司から届く。

 

「ふぁー」「ぐぉー」「とりゃー」

と、意味のわからない奇声を心の中で何度も発したけれど、誰に伝わる訳でも無く、

面談をする為、いつも1人でお昼ご飯を食べている部屋をノックし、入室した。

 

 

「何か人間関係で悩んでることある?」

よっ待ってました!と私の中の私が、合いの手を入れたりして調子に乗り出したのを感じる。

 

「それが、全く何も無いです。むしろ、私皆さんのこと好きなんですよ」

 

「女性の友情とか解らないけれど、結構それぞれ一匹狼みたいなところある?もしかして」

 

「はい、たぶんみんな同じようなタイプだと思います。ひとりにしてほしいときは、自分のテリトリー守りながらやってる感じします。でも私逆にそれが楽なんです。」

 

「そっかー良かった。なら良かったよ。」

 

と、上司は目元をクシャとさせて微笑んでくれた。

 

私は、その笑顔にホッとしたかと言うと、そういう感じは一切無く

むしろ、これを恐れていたんだな。と、反省していた。

 

私がどうして、ここまでひとり飯を知られないように、わかられないように、触れられないようにしてきたのか。

お昼ご飯問題から逃避してたのか。というと、

「私たちに問題あるのかな?」「なんか思ってるのかな」

と、周りにいる優しい人達に無駄な心配をかけるのが嫌だったからだ。

 

こんな私を快く受け止めてくれている人達の優しさを踏みにじるような感じがして嫌だったからだった。

 

私は、結構まあまあ、だいぶ、相当、いくぶん、割かし、

今回のお昼ご飯問題には、めちゃくちゃ反省している。

 

私がもっと美しい人間で、食べ方にも自信があって、もっとみんなに見てほしいって生きてるモデル志望の女だったなら。

 

私がもっと人に嫌われる事など怖くなくて、嫌な思いをさせる事に神経質な微細な人間じゃなかったなら。

私がもっと社会適合者だったのなら。

と、ひたすら自分を責めたりもしたけれど

 

「さあこさんって結構色々考えるタイプ?気にしいなタイプだよね?」

と投げかけてくれた事に、なんかすごく心が軽くなっていく。

 

別に私が認められた訳じゃないけど、意地悪だと思っていた社会が“私”を受け止めてくれた瞬間のように感じたから。

 

なんだか「こんな私でも?え?良かった?って?ことですか?」と焦りながら何度も気が済むまで問いかけたい気分だった。

 

と、まあ、今回のお昼ご飯問題で、

私は己のちっぽけさを知り、空っぽさを知り、長年満たされなかった“承認欲求”が、今になって満杯に注がれていくような感覚になったのでした。

 

それと、もう1回、明日からの生き方を考えようと思えたのであったのでした。

 

男の言ういい女

今朝、見てもない録画を流してあるテレビから

「男の言ういい女は、その一瞬をどれだけ濃厚に過ごしてくれるかで判断するでしょ?」

「だけど、女の言ういい男は、一生をどれだけ過ごしたいと思えたかで判断しているから」

というセリフが聞こえてきた。

 

蛍光マーカーで線引かれたような、そのインパクトのある名言は、私の心にダイレクトにダイブしてきて、

なんか別に悪くない心地良い痛みを残したまま、今日に居座っていた。

 

私は、男の言う“いい女”になりたがった事も過去にあったし、

「お前はいい女だよ」なんて言われた日には、ジャンプして家路を辿る単純女だった。これまでは。

いや、2月26日の朝までは。

 

何よりそれを褒め言葉だと、ここまでを平気で過ごしてきたはずなのに、そんな朝の一瞬で、

正解?不正解?と自問自答する事も無く、ズタズタズタズタと崩れ落ちていくものを、無条件に受け止めてしまっていたのだ。

 

私がこれまで「いい男」と言ってきた男は確かに

「一生を共にしてくれそう」「一生一緒にいても苦じゃなさそう」

で、切り分けてきたし、本当にその通りだったから。

 

だから、私は痛いほど納得させられていたのだと思う。

 

これからの私は「いい女だね」と男に言われてもきっと喜ぶ事は無くなってしまったのだろう。

そして私の中の“純粋”な部分がまたひとつ失われてしまったのであろう。

 

「君は悪い女だね」「君はいい女ではないけど、楽しい女だよ」

「君は俺を幸せにできる女なのかもしれない」

 

私は少し笑顔で、胸に残る蟠りみたいな氷の塊にそっとキスをし、優しく溶かしてあげた。

そして騒がしい何かを、そっと寝かしつけてあげたのだった。

 

夜ご飯問題

「今日何食べたの?」

私は毎日このセリフを口にして、誰かの夜ご飯のメニューに温まるのが習慣になっている。

 

だけど別に、食べたものを聞きたい訳ではなくて、多くの中から彼が選んだものが聞きたいだけ。

 

何を食べたかなんてどうでもよくて、何に満たされたかが聞きたいだけ。

 

私は、ご飯を美味しそうに食べる人が好きだ。

そして、ご飯を食べてる自分を見られるのが、好きな人が好きである。

 

見出し1の「お昼ご飯問題」を思い出してみてくれたら解るだろうけれど、

 

私は、自分自身の欠点を補ってくれるような人を好きになる事が多くて、

私の多すぎて数えきれないコンプレックス達を文句も言わさず黙らせ、沈めてくれる人が好きだ。

 

「今日、何食べた?」

「唐揚げ」

「美味しかった?」

「普通」

「そっかぁ幸せじゃなかったのかぁ」

 

そんな風に落ち込む私を知っているせいか、彼はいつも美味しそうに食べる姿をわざわざ私に見せてくれる。

 

そして「幸せ?」と決まって聞く私に、

いつも「幸せ」を0か100かで見せてくれる。

 

「私は君が何かを食べている時が1番好き」

「なんで?」

「幸せがどんなものかが、目で解るから」

「ほぅ」

「あと、幸せな時、本当に幸せそうに何かを食べて見せてくれるから」

「確かに、食べている時が1番感情的かもね」

 

何かを喰らう時、彼はこの世を隠してくれるし、

私がここにいる意味を思い知らせてくれる。

私に“理由”を与えてくれる。

 

彼の大好物になりたい。

という夢は、まだ果たせそうにはないけれど、

 

「ねぇ、君は今日何食べたい?」

 

 

昼朝夜の大好物

食べ物の味が無くなった時の事を私はもう覚えていない。思い出せなくなった。

 

毎日のように「あれ食べたい」「これ食べたい」と、舌のベクトルを欲望に合わせて、自分がまだ大丈夫かどうかを確かめる。

 

「やりたいこと」が無かった頃に比べて、「すべき事」がハッキリしている今、

「私には何が向いているのか」に殺される事も無くなった。

 

涙を流す事を忘れてしまったのだろうか、と不安になる夜は、

そっと過去を思い出して涙を流さしてあげる。

 

それくらい自分をコントロールしながら生きれるようになった。やっと。

 

うつの人は決まって同じような文章を書く。

という記事を読んだ時は、足の先からゾワゾワと得体の知れない何かが体中を駆け回る感覚があって、一瞬「やばい」と、思ったけれど、またちゃんと戻ってこれた。

 

きっと、確実に時計の針が進んでいることを私は自覚していて、

“今日の自分”をいちいち愛でながら毎日を過ごしている。だから戻すのも上手になったのだろうと思う。

 

いつだって、私が悲しみに導かれて逃げ出さないようにする為に、必死なんだと思う。

 

いつかお腹いっぱいになるまで、私に残る過去の悲しみを食べ尽くしてやりたい。

 

そう、忘れないように、忘れっぽい私に

“決意”だけを上手に残しながら捕食できるようにしてやりたい。

 

そして私の大好物は、私の“弱さ”だと胸を張って言えるようにしてやりたい。

 

と、今日はいつもよりお腹いっぱいになる、そんな1日だった。

 

 

血が繋がった人のはなし。篇

書きたいこと多分いっぱいあったはず

なので今日は、血の繋がった話をしよう。

 

弟+♀

先日、弟と♀が家にご飯を食べにきた。

巻き寿司を食べて、オリンピックを見るという何ともアットホームすぎてつまんない時間を過ごした。

 

そんな事より、♀は私を以前から知っていたらしく、今でもネット上で私を時たま見て、弟と噂話をしているらしい。

「こないだのアレ笑いました」と、彼女は私に言ったけれど、何だか少し照れくさかった。

 

ネットの私と、リアルの私は少し違うはずだし、「あれ?違う?」ってなられるのが嫌で

私が私自身でネットの私に寄せにいってたのが、何よりも情けなかった。

 

別に違うくてもいいはずなのに、なんか念願の高級車を買った人が無駄に遠回りして帰るみたいな感じだった。私は免許なんて無いからよくわからないけど、多分そんな感じだった。

 

少しだけ、ほんの少しだけだけど

もうあれからこんなに時間が経っていたんだな。と、時の流れを感じた。

大人なんだなぁ

と、ほんとにほんの少しだけ思った。

 

このまま結婚してそれぞれの家族を作って、死んでいく。

私の家族が他の家族を作るんだなぁ。って

不思議だけど、そうやって御先祖さまもやってきたんだなぁ。って思った。

 

そしたらなんか嬉しくなってきて、私はお姉ちゃんをするのを辞めていた。

お姉ちゃんらしくないお姉ちゃんが、お姉ちゃんをしようとしても無駄ったから、ネットの人である事を選んだ。

 

気持ち少しテンションは高め、気休めの背伸び、いつもより意気込む発声、口角はできるだけ上に。

 

家族

ある日、お風呂に入ってる時にフとまた無駄な思考が作動した。

 

「血の繋がりもない人と家族になろうとしてるのは、血の繋がりもない人に図々しく家族にしてもらいたいからなのか、私が自己満足的に家族にしたいからなのか」

 

なんかよくわからないけど、それが急に烏滸がましく感じて、なんかとても気持ち悪くなった。

 

「家族を大切にする人がタイプです」

 

結局私がいくら血の繋がりの無い人と、一生懸命家族なろうと、姓を継いでも、血の繋がりのある家族には負けるのだ。

 

私が私の家族を一番に大切に思うように

共に生きたいと思った誰かの家族ランキング1位には絶対になれないんだ。

 

例え、その1位を貰えたとしても

「そんなランキングくれてくれるな」とも思うし、「お前は、本当の家族を1番に愛してろよ」とも思ったから、別にワガママを言いたい訳でもなかった。

 

ただ、どれだけ長い時間一緒に暮らしても、どれだけ沢山の話をして絆深めあっても、

ふたりの遺伝子を継いだ子供に手分けして愛を注いでも、何度も何度も一緒に美味しいご飯を目の前で食べても、最後には一緒に死ねたとしても、

 

血は繋がらないんだ。

 

って思ったら、なんだかとても寂しくなった。

 

だからと言って別に血を繋げたい訳じゃないし、血が繋がっていないからって家族になれない訳じゃないってずっと思い込んでるけど

 

結局1位にはなれないんだ。

 

って思ったら、なんか私も大切な家族を1番に愛していよう。って思った。

 

血の繋がりランキング1位は無理だけど、嫁ランキングだけは1位になろう。って思った。

 

一緒に死にたいランキング1位になろう。って思った。

 

家族ってすごく難しい。って思った。

 

そして、カラオケで「家族になろうよ」をなんの感情も乗せずに歌う人とは同じ釜の飯は絶対に食べないでおこう。と、思ったのだった。

 

同窓会

「女の人?」

「違うよ、男性」

父は、中学校時代の同窓会に誘われ気分は浮かれモードだった。

 

母は、「楽しんでおいで」と言葉にしたけれど

その後ずっと、色んな質問を父に投げていた。

 

「あの時のあの子は?」

「知らんわ」

「ハメ外すなや?」

「当たり前やろ、外すかいな」

「みんなおばさんなってるやろな」

「怖いよなあ?」

「あっ!これだけ!ひとつお願いがある!」

「なに?変なことゆうなよ?」

「絶対写真撮ってきてな!すごい見たい気持ちやから」

「なんやねん」

「絶対おばさんなってるから、すごい見たい気持ち」

「さっきから気持ちってなんやねん」

 

その後、二人はずっと笑ってた。

 

同窓会は、沢山歳をとったら、こんなに楽しそうに送り出すことができるんだ。ってことと

 

いつまでも、「女の子?」って1回は聞いちゃうんだな。ってこと

 

それと

 

こんな二人になりたいな。ってことだった。

 

父の同窓会が私に教えてくれたことは、一切無いようで、沢山あった。ということ。

 

そして私は大切なものだけ残さなくちゃ。と、いうことだった。

 

 

“したい”

“旅に出たい”

場所はどこだっていい。欲を言うなら、緑があればそれでいい。

とりあえず、いつもの場所から抜け出せたらいい。

好きな場所とか特に無いから、耳にイヤホン差して、その場その場で行きたい方角に歩いて辿り着く場所を正解にする旅に出たい。

 

“寝たい”

別に眠れてない訳じゃないけど、良質な眠りについてみたい。

夢とか見ないやつ。寝返りとかも忘れちゃうくらいのやつ。

物音とかでいちいち起きてしまわないやつ。

覚めた時、すごくスッキリしてるやつ。

できるだけ、それを長く。時計が1周しちゃうくらい、それくらいのやつ。

 

“書きたい”

毎日、毎日書いてない日は無いんだけど

文章と離れてる時間とか無いんだけど

だけど、違う。もっとこう、自由を書きたい。

ぐちゃぐちゃで、乱れてて、もっとどうしようもなくて、救いようのないのを書きたい。

私が本当に、欲しいものとか

私が本当に、憎いものとか

私の本当を書きたい。書けるようになりたい。

もう1回戻りたい。

 

“病気のない身体になりたい”

私が永遠に怖いものを避けたい。

私の大切な人の身体も怖くない身体にしたい。

大切な人達が苦しまない世界になってほしい。

痛くなくて、悔やまなくて、悲しまないようにしたい。

最悪、私だけ病気になるのならいい。

私の大切なものだけ、壊れないように守っていたい。

泣くのは痛くてじゃなくていい、怖くてとか、苦しくてじゃなくていい

嬉しくて流す涙だけでいい。

 

「久々だね」ってあの世で再開した時の嬉しい涙だけでいい。

 

“才能が欲しい”

ひとつくらい与えてほしい。

与えるのが無理なら、教えて欲しい。

「君にはこんな才能が期待できる」でもいいから、知らせてほしい。

このまま死ぬのは嫌だ。

自分を好きにならないまま終わるのは、この世で生きたことを悔やんでしまうから

最後までに見つけたい、自分の才能。

死ぬ時までに「これがあるから」と、誇らしげに目を閉じたい。

私には何が足りなくて、何を得たらいいのか。欲しい。

 

“目を見たい”

もっとちゃんと人の目を見たい。

 

“賢くなりたい”

無駄のない人間になりたい。最後くらいは。

 

“素直になりたい”

もっと言葉を上手に吐ける人になりたい。

真っ直ぐに溜め込まずに、噴出できる人になりたい。

 

“愛”

もういらないってくらいに、与えられたい。

 

“足りたい”

何をしても満たされない事を辞めたい。

 

“自信が欲しい”

今だってずっと、どうしようか悩んでることを辞めたい。

 

“なんでもいい”

もうなんでもいいから、欲しい

 

“終わりたい”

〝愛〟が笑う時、それは。

 

愛がわからなくなった時、それが愛のスタートなのかもしれない。

 

〝みんな愛をしていますか?〟

 

それは壊れやすくて、美しいもの。

狂おしいくらいに真っ直ぐで、強いもの。

頼もしくて、憎く、正しすぎて、惑わしいもの。

 

愛は、いつも私達の生活を濁してくれる。

良くも悪くも私達を生かしながら殺してくれるし、無いと不安になるくらいに依存性も高い。

 

ここずっと〝愛〟について何度も考え、私は相当に〝愛〟がわからないんだと気が付いた。

 

正解を見つけ出そうとすればするだけ、迷うし、解らなくなった。

 

欲しいと思えば思うだけ、奪われるし、確実じゃなさすぎていて、憎いくらいに、不平等だった。

 

 

あぁ、途方に暮れそうだ。

 

 明日も明後日も悩もう。そして〝愛〟に壊されよう。

【復活】かんたん絵日記。

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年が明けて、2日。

正月は、毎年すごく早い。

なのに、このスピード感がいつまでも掴めずにいる。

 

私が今年の正月に求めていたものは

〝何も難しい事を考えずに過ごす時間〟

つまり〝寝正月〟だ。

 

その寝正月をして気付いたのは、これが本当の幸せなんじゃないか。という事。

 

これまで、ずっと寝正月を勿体無いと感じて生きてきたけれど

〝寝正月〟の何がいけなかったのか。

今の私には全くと言っていい程、わからない。

寝正月の魅力を知らなかった事の方がよっぽど勿体無い。

 

 

正月こそ、寝て過ごすべきだった。

いや、できるなら毎日寝て過ごしたい。

 

何も考えずに寝たい。何も失わずに守りながら寝たい。

本当は人生ずっと永遠に寝ていたい。

幸せな永遠の眠りを得るために、ずーっと寝ていたいよ。私は、寝人生を過ごしたい。

 

 

ただ無常にも時間は過ぎる。

そして平気な顔して2018年を平然と過ごしていくんだ。私達は。

 

後2日寝れば普通の毎日が待っていて、普通の毎日が悪い顔して待ち構えてるのだけが確実なんだ。

本当に悪いやつだよ、私達の人生ってのは。

たまに蜜を吸わせる癖に、時間がきたら「生きろ!」と急かしてくる。

 

早起きして、通勤して

そして、約8時間社会のストレスと愛し合っていく任務を果たさないと生きさせてくれない。

 

そんな無常で過酷な人生から逃げてしまいそうな自分の事だけが心配で、今は1番に怖い。

だから、今は普通の日々を越えていける自分である事を必死に祈るしかない。

 

ならば、もっと毎日を楽しむべきで、

寝正月をじゅうぶんに楽しむべきだ。

誇らしく、寝正月を選んだ自分を褒めてあげるべきなのだ。

あの普通の日々の為に。あの普通の日々を過ごしていく為に。

 

 

だから私は決めた。

残された2日間、正々堂々と寝で過ごす。とりあえず、ダラダラと寝て過ごしてやろう。

 

2018年の正月が寝正月だったことを、この世の誰よりも私が満足してやる。

気の抜けたコーラよりも抜けきった私を誰よりも私が愛してあげる。

 

 寝正月最高だ!と、声を大にしてここで宣言してやろうじゃないか。

 

 

「正月を忙しなく過ごしているお前ら、私を見て後悔するがいい。

正月こそ誰とも会わなくていいし、同窓会なんてものには行くべきでない。友達との初売りなんかも行く必要ない。

正月を寝て過ごす事は、後少しで襲いかかってくる魔物ストレスと戦う為に必要な寝溜めだ。エネルギーの温存なんだよ。だから正月は寝正月にするべきなんだ。

そうさ、よく聞け

寝正月をすれば良かったと後悔するのは正月休みが明けたその日だ。そうして君は寝正月をしなかった自分をいつになく責める事になる。覚悟しとくがいいよ。」

 

 

ふぅ。