れしをそう。

嘘。そう全部、嘘。Twitter:@nisemonoko

たった2年だけのスクラップ。

「そうか、あれから2年が経ったのか・・・」

突然流れて来たツイッターの通知

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これを見て、なんだか過去の自分が羨ましそうに私を眺めている気がして、

“放おっておけない”と、よくわからない気持ちになった。

 

そういえば2年前の今頃、

世界の色、舌を満たしたはずの味、心を揺らしたはずの音や、モノ、

わたしは何になりたかったのか、何を求めてここまで歩いてきたのか、何が欲しかったのか、

何を聞きたくて、何に満たされてきたのか。とか

そんな私自身の全てを綺麗に忘れてしまった。

 

毎日毎日、真っ暗闇を泳ぎ続けるような日々で

必死に光を探して、必死に温もりを探し続けた。

 

実際の所、あの頃を思い返そうとしても

それはとても困難で、 

ある一部分だけがスッポリと抜け落ちているような

正直、断片的にしか思い出すことができない。

 

でもただ「生きようとした」ということだけ

それだけは、きっちり刻まれている。

 

そんな深海の中、溺れ死ぬまいと自分の“欲”を取り戻すため、

ただがむしゃらに、ここ「れしをそう」を始めたのだった。

きっと藁にもすがる思いだったのだと思う。きっと。

 

当初の記事を読み返してみても、酷く荒れ果てていたし、窮屈そうだった。

 

“黒”で塗り潰されたような文章がただひたすら投稿され続けていて、

そこからは1ミリも“欲”を感じ取ることができなかった。

 

悲しいほどに空っぽで、寂しいほどに必死だった。

 

ついこないだ、ある人が言った。

 

悲しみから抜け出す1番早い近道は、

毎日毎日、その日感じたどうしようもない想いを飾ることなく綴り続けることだ。

声に出し脳みそを刺激するのではなく、

自分自身を無駄に揺さぶらないようにすることだけを徹底すればいい。

そこにある心だけを使って、自分の想いを表現していくこと。

そうするといつか自然と晴れていくから。

と。

 

きっとそういうことだったのだろう。

 

わたしにとっての「れしをそう」は命の恩人であり、生きたいと願い続けた証でもある。

 

死に物狂いでしがみついて、“私自身を表し続けた記憶”。

 

そんな場所が2年目を迎えたというから

そろそろ今の私の話をしよう。

 

電車に揺られながら、なんとなく流れた音楽に心を潰されそうになる瞬間がある。

 

新鮮なものから与えられる刺激など、暫く味わっていない。

 

ただ懐かしくて心が壊れそうになる瞬間ばかりが日々に散りばめられていてさ。

 

だけどその懐かしさには、不思議と“哀しみ”は存在しなくて、グシャグシャになってしまうことはない。

そう、だから別に戻りたくもならない。

 

懐かしくて愛しくて、とても恋しい。

ギュッと抱きしめていたくなるような、そんな感じ。

 

窓に流れていく「私の街」という物語は、

いつも同じ場所で終わり、惜しくもいつも同じ景色で終わる。

 

物語は一向に次の展開には進んでくれなくて、

この先の結末を望んでいるのはこの世界で私だけなのかもしれない。誰も次を望んでいないのかもしれない。

と、時折とても寂しくなる。

 

そんなもどかしさに浸りながら家路を辿る中、

その後のストーリーを考える瞬間が唯一幸せだったりする。

 

「誰も望んでいない物語を進めるのは私だけだから」

主人公気取りでもいい、ただあらわしていくんだ。

 

意味もなく涙を流すことはしなくなった。

意味もなく死にたくなることもなくなった。

逃げたくなること、ダダを捏ねたくなること、疑うこともしなくなった。

 

求めること、信じること、進むこと、越えること、耐えることだけ

それだけがやっとできるようになった。

 

そしてまたいつもの物語が流れる窓ガラスに

自分の顔が映された時、私はふと気付いてしまう。

 

欲しい物すべて手に入っているということを。

 

今日、歩けているのはいつか誰かが作ってくれた靴のおかげだし

今私が前を見れているのは、いつか誰かが作ってくれたレンズで、

今私が耳に流し込んでいるのは、いつか誰かが作ってくれた音があるから、

今私が笑えているのは、いつか誰かが作ってくれた色があるからだ。

 

そういえば私が生きている道は、いつか誰かが作ってくれた道だった。

 

「ねえ、見てる?2年前の私。

私はあなたを少し忘れたりしたけれど、あなたを誰よりも生かしてきたと思う。

 

これだけは聞いてほしい

自分で立とうとするから迷う、自分だけで生きようとするから見失うんだ。

 

あのね、知らないかもしれないけど、

もう一度、あなたは信じることができる。

それだけは真実で確実だ。私がそれを証明してるから。

 

だから愛を忘れてはいけない、追え。

自分を殺してはいけない、闘え。

 

聞きたくないかもしれないけど、

あと少ししたら、もっと辛い出来事が降り掛かってくる。

 

でも覚えてて

ちゃんと全部手に入る、今キミが欲しいもの全部戻ってくるから

だからそのまま生きようとして、私のために生きてね。

 

私が1番あなたを愛してるから、ずっと信じていていいから」

 

いつだって願えば届くこと誰よりも知ってる。

 

「私の街」をまだ終わらせたくないのは、私自身だ。いつか。